F4( 333 × 242㎜ ) Oil on canvas 2021.June
by tokio suzuki
2021年制作 油彩画:錆模倣
私は高校卒業から2019年まで金属を扱っていました。その中で鉄にも携わることがありその時の経験を作品にしてみました。普段の生活の中で、鉄製のものは無垢では存在していないと思います。街のどこをみても大抵塗装されて表情は見えないようになっており、携わってまずそれに気付かされます。
鉄をむき出しにしているとどうしても錆びてしまうので歩道橋の手摺りや標識のポール、門扉などの建築物をはじめ、自動車や自転車など生活に必要なあらゆるも鉄製のものは必ず塗装されています。実際に自分でも施そうと思うのですが、それまでの金属の色仕上げとは異なり不自然なことのように感じてしまい初めはうまくすることができませんでした。
錆塗装というものがあり、あえて塗装で錆びたように見せるというものです。はじめたばかりで溶接もうまく出来ず、寸法通りに材料をカットするなどもままならなかったのですが、この経験があったことでなんとか当時の職場に残れたようにも感じています。
鉄材をベランダに置いて錆を育てたりもしていました。錆びることは鉄だけでは生まれず、水分や空気、その他の条件がないと生まれません。
美しいとは何だろうか、錆は醜いのか。
”醜いものが美しいのだ”
その言葉があったからこそ、今の私が存在することができています。
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