20230403

昨夜飛び込んできた坂本龍一氏の訃報。いつかは来るとわかっていてもやはり驚いて思考停止してしまう。

ちょうどRADIO SAKAMOTOの最終回どうだったかが気になって聴いていたところでした。

坂本龍一氏の音楽を聴き始めたのは20代後半ごろなので、10年ほどの付き合いでしかありませんが、それでも大きな影響を受けてきたことを感じています。

10年前といえば大きな転換点を迎えた時でした。そんな時だからこそ出逢えた音楽だったのだと思います。何もかもが順調にいっていたのなら何も還ることも変わる必要もありませんから。

私の音楽の聴き方は、気になる音楽家やバンドがいたらその人を知って、どのようなルーツを辿ってきたのか、影響を受けてきたミュージシャンを遡って聴いてみるというもの。なので、YMO(Yellow Magic Orchestra)を本格的に聴いたのはその後でした。

その中でいちばん気に入って聴いているのはグレン・グールドでしょうか。

彼が関わったミュージシャンのこともその楽曲もよく聴くようになりました。

Alva notoとの活動も良かった。コトリンゴさんが坂本龍一プロデュースだったことを知り、改めて興味を持って聴くことにもなりました。

このように思い出しては文章にしてみるといつまでも書けそうなくらい、そのくらい大きな方だったなと気付かされます。

個人的にはYMOの日本武道館散開ライヴの音源『After Service』の「Technopolis」の楽曲の冒頭、教授たちのTOKIO!TOKIO!という声を聴くと照れや恥ずかしさを感じますが、疲れた時でもなんだか元気になります。もちろんそれは私のことではないのですが、そんな都合の良い解釈で力をもらっています。

もちろん、純粋に音楽も制作時にはよく室内に流れています。「Still Life」や「Self Portrait」など絵に関する言葉か楽曲のタイトルになっている作品もあり、絵画的に感じられる楽曲もありこれからも聴き続けます。

————————————————————– 追記 ————————————————————

最後の作品となった「12」の美術手帖の記事です。アートワークのことなども興味深かったので。

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